7128  邦字紙が触れぬビルマ情勢 王老五 07.10.04

 昨日、事務所近くの日系料理屋で昼食を取っていた際、そこの板前兼支配人の日本人男性と話題を
交わした。彼によれば、衛星放送で受信可能なNHK番組を眺めていて、しまいにはあほくさうにな
り、憤激から嘲笑に変わる、という。それはNHKが報道する中華人民共和国に関る内容である、と
いうことだ。
 筆者の住まいにもNHK衛星放送が受信可能な状態になっており、あとはチャンネルをその番号に
ひねるだけのこと。が、筆者は一度たりともその番号にチャンネルを合わせない。地場の英語放送局が
繰り出す内容は、なかなか興味がある。ことにBBC,そして米国のCBS報道をふんだんに中継して
くれる。
 最近、その住まいがさらに衛星として取り入れたのが、National Geographic という放送。これは
いうてみれば、NHK教育テレビにも近い。が、子供向けでは断然ない。現実の世界を分析している。
対象は自然現象のみならず、社会現象も然り。火山の爆発。飛行機事故の検証。テロ社会の裏通り。
 すべて事実を扱っているから、迫力がある。

 話題を戻そう。
 その支配人兼板前さんが述べていることには、「NHKが中華人民共和国扱いの報道、最後はいつも
ヨイショのばら色の未来で包むのが常。だから、みていて馬鹿馬鹿しく思うばかり。」と。

 今、電子版産経紙を覗けば、このビルマ情勢。「長井さん、、。」と「国連は。。」の大きな二つの
扱いしかない。

 以上の二つのことを知り、筆者はこれをお伝えしないわけにはいかぬ、と思ったのである。

 以前の号でも、筆者はビルマ情勢の背後は、中華人民共和国である、と言い切った。
 国連など、無力だよ。イラク戦争をみよ。証明しているじゃないか。日本人ぐらいだ、国連、国連と
なぜありがたがるのか。その国連は未だに日本、ドイツを敵国と看做しているのだぜ。

 昨日のSCMP紙。
 以下、評論欄に「ビルマの背後に支那共産党あり」が二本も掲載されていた。



 まず、これ。
 著者はクリントン政権時、国家安全保障会議に関っていた立場にいた人物だ。だから、自分が把握
している世界だから、自分がよくわかっている内容だから、こうして発表されたものも非常に読み易く
なっている。本来、一読してわかりにくいのは、書き手が本当によく内容を掴んでいない、という場合
多い。

 要旨は、”国連から派遣団は、軍部とスー女史の間を往復し、調整に務めている。軍部は手を緩める
訳にはいかず、政治的、軍事的、金融のあらゆる面で支援の手を軍部にさしのべてきた中華人民共和国
側が、大きく変化することがない限り、今の軍部独裁の情勢を変えることはまず難しい。
 一方、中華人民共和国側にとり、そのビルマ南岸から雲南省に2億米ドルもするパイプラインを敷設
することが狙いとなっている。さすれば、中東の石油もビルマ南岸までに着ければよい、ということに
なり、戦略的に大いにう有利な立場になる、だから、ビルマ軍事政権への支援は手放せぬ。
 が、アフリカはSudan国のDarfur虐殺でも、背後に中華人民共和国が見え隠れしている
現状、これ以上国際的に悪者の印象を、来年に五輪を控える中華人民共和国は、与えるわけにはいかな
い、それが北京にとり、頭痛となっている。
 北京にとり、一方ではビルマの資源争奪では、印度と競っている。
 いずれにしても、このビルマ情勢がどうなるかは、北京の出方次第である。”

 挨拶上、国連の派遣団がうろうろしていることは冒頭に記述しているが、重要なところにさしかかれば、
国連は失せてしまい、北京だけである。
 この視点が、日本にはまったくない。長閑なものだ。



 この書き手は、香港人である。
 以前、当地の英語テレビ放送にて、毎週日曜ゲストを呼び、そこで時事問題を論議する司会者を担っ
ていた。その番組での討論はすべて英語で行われる。今は司会者が替わった。

  小見出しにある、The last thing Beijing wants is ,,,,という表現。どれほどの日本人が
この表現に理解を示すだろうか? 「最後の事」? なんだろう? と右往左往する向きが多いのでは
ないか。
 The last thing ,,,,,wants という表現は、直訳すれば、「。。。したい最後の事」となりそうだ
。が、これでは何のことか分からぬ。これは論理的に逆説を云っている。
 つまり、・・・したいことが最後にしたい、、ひっくり返せば、「どうあっても・・・したくない」
ということになるのだ。
 だから、この意味は、「北京側が僧達が殴り倒される野蛮な国の支援者であることだけは、どうして
も世間に知られたくない」ということに意訳すると、日本語としてピンと来る。

 もう、この小見出しだけでも勝負あったようなものだ。
 内容に、かつて駐日大使をしていた男だったか、唐けんかの名前も登場する。つまり、精一杯、世間
に対し、「北京はビルマ軍事政権とは親密でない」という情報を流そうとやっきになっている、という
ことだ。簡単にいえば。頭隠して尻隠さず。国際的にどの国もそんな弁には信用しない。日本を除いて
だが。。。

 そしてけふ、これだ。
 ついにそのビルマ軍部の幹部がタイ国に亡命したのだ。彼が語るところによれば、追随者はどんどん
出るだろう、と。
 


 Major と書いてあるから、「少佐」だ。日本の自衛隊式呼称を以てすれば、「三佐」だ。
 僧侶のデモ隊に発射しないと、今度は上層部から処刑の罰を受ける、自分も仏教徒だ、僧侶に撃つな
どの大それたことを仕出かせば、地獄に落とされ、永遠に火あぶりの刑を受ける、まさしく板ばさみ、
そこから逃れるには、この亡命しかなかった、という。
 顔正面からの撮影は堪忍してほしい、という。

 こんな貴重な出来事をなぜ邦字紙は報道していないのか。  
 明けても暮れても、「長井さん」「国連は・・・」の報道のみ。            ■





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