6044  尖沙咀・美麗華商場なる建物 王老五 06.09.13

 これまた当地だけの事情なり。

 筆者の会社がある位置から目と鼻の先に、この「美麗華商場」Miramar Shopping Centre が
昨今、尖沙咀の都心を担い始めたかのような雰囲気がある広東道沿いに比べると、田舎大名の感は
免れないが、それでも向かいを九龍公園、そしてNathan Roadに面したこの位置では、目立つ建物で
ある。
 最近では ユニクロ, MUJI(無印良品)がこの建物内に進出してきた。それで大概の在港邦人に、
「あの建物か。」とピンと来るであろう。

 四階あたり以上は通常の事務所となっており、日系企業が多く入っている。十七階にはかつての
UFJ銀行があった。

 以前、当社が東英ビルから移転を考えていた頃、そのUFJ銀行の担当者がふらりとやってきて、
こんなことをいっていた。

「うちの建物は候補から外したらいい。以前、うちの事務所がある十七階で便所の汚物が床にどんな
訳か、何かが狂ったのか、床浸しになって大変なことになったことがある。だから、うちの建物だけは
やめた方がいい。」

 現在筆者の会社がある建物の管理は、その美麗華商場を管理する会社とが同じであり、その管理
会社はその美麗華商場の七階に位置している。

 現在の事務所がある建物に引越ししてきた昨年、異常な豪雨に見舞われることが多く、建付けが
不備だったであろう、幸いにもテラスが隣接している我が事務所、事務所の床が水に浸された。
 何度か修理をしたおかげか、今年はどうにか持ちこたえている。が、今年は昨年に比べ、雨量が
少ないことも左右しているが。

 女性便所の使用後に流す水流機能が不備であり、これも修理してもらった。当社の女性達はその
不便な事実を筆者に明確に告げていなかった。一昨日、女性の一人が便所から戻るや否や、憤懣やる
方なく、憮然としていた。訳を尋ねれば、用を足した後、水洗の柄をひねっても、一度に流れない、
何度も何度も繰り返す必要がある、そのうちに指が痛くなった、という。
 そのことで思い出したのだ。確かそんな苦情は以前にも女性から聞いた時、筆者は管理会社に
伝え、事の善処をさせたはずだったが、不十分だった、ということになる。
 で、筆者は現場の確認第一と任じ、女性を伴い、女子便所を調べた。なるほど、水タンクの外から
操作する柄が、タンク中の柄に連動する機能がおかしいようである。

 筆者は、直ちに女性にすぐ管理会社に電話しろ、すぐに来い、といえ、と。
 で、管理会社からとりあえず、女子社員がやってきて説明があった。何かの部品交換が必要であり、
それには数日待つ必要がある、という。

 それを聞き、筆者の雷が落ちた。
「便所は、一週間にたまに一度か二度程度使用するものではない。数時間ごとの頻度でお世話になる
ものだ。しかも、だ。女性用だ。用を足し、うまく流れない、というのは、あまり他人に大きな声で
愚痴をいえる内容でもない。それ、だ。まだ後数日だと? お前さんところの事務所で、いつも
使用している女子便所がそんな按配であっても、あんたは我慢できるか?」と一喝。

 その後、今度は当社の女性に命じ、その管理会社のSenior Centre Superintendent (Assistant
Estate Managerの下)を呼んだ。
 彼は「わかった。当方にも事情はある、当方は家主の代理だ。たぶん、数日というのは、家主の
許可を得るのにそれだけかかる、という意味だったのだろう。いい、わかった。私の権限で直ちに
行動する。あと数時間待って欲しい。」と。

 約束通り、数時間後、女子便所の問題点は修理された。水の流れは強化され、どんな大量の糞便でも
ひとたまりもなく、一発で流されるであろう、と思われるに十分であった。
 私は、「よし、これでお前さんたち、思いきって糞も出来るだろう。」と当社の女性スタッフに
告げれば、いつものように筆者はただ睨まれるだけだったが。
 
 その管理会社のSenior Centre Superintendentを昨日呼び出しせざるを得なかったが、本来の担当,
Senior Centre Officerがその日休暇を取っていた為、その直属上司たるSenior Centre Superintendentを
呼ばざるを得なかったのだ。
 本日、その担当者が出社してきて、電話だけで失礼したい、本当は直ちに訪れ、現場を確認し、
貴社を訪問しなければならぬところ、あいにくこの大雨、美麗華商場にて、20社以上もの事務所が
水浸しの被害に遭っており、その修復連絡作業でとても手が回らない状態だ、だから、電話だけにて
失礼する、という内容だった。

 確かに台風風球一号があがっているものの、昨年5,6月の豪雨に比べれば大したことのない
大雨で、このように外見はハイカラな建物であっても、内情はかくのごとき美麗華商場なのである。
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