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| 5111 | 同胞から毟り取る日本航空か | 王老五 | 05.11.22 | ||||
| 今から30余年前、筆者は単身海外放浪の旅に出た。まったく何らつてなしに飛び出た。 地図もなし。計画もなし。出発ぎりぎりになって、それまで迷っていた進路を南下作戦に 決めた。それまでは米国に向かう東周りか、それともシベリヤ経由の西周りか、その三つの 選択肢で迷っていたのだ。 大東亜戦争ではないが、結果として南下作戦に出た。当時で一切の所持金50万円だけを 携行しての出発だった。否、羽田→バンコク→クアラルンプールの片道切符だけで10万円を 費やしたから、残り40万円の所持金だった。当時はまだ成田が開港していない時分だった。 赤軍派のハイジャックが世界で勇名を馳せていた。そのお蔭で、「日本の若者、単身の旅」と いう条件だけで、さすらいで敷居をまたぐ国の入国時、入国管理官にどれほど苛められたこと か。忘れもしない、Singapore、London、そしてMorocco入りの時だった。 その時の情景は昨日のようにありありと覚えている。係官の人相風体とて覚えている。いつか このあたりの話題に焦点を絞ろう。 羽田発バンコク行きの日航機ジェット機に乗るのが、飛行機に乗る初めてであった。国内線はおろか、 それまで空飛ぶ飛行物体に乗ったことのない田舎者だった。 バンコク、クアラルンプール、そしてシンガポールと進軍していくうちに、同類の旅行者ら と接するうちに、(主に毛唐の若者であったが、)次第にそうした航空旅行の情報に明るく なりつつあった。 毛唐らが廉価と推奨していたのが、JALであった。例えば、インドのニューデリーから、 ロンドン向けに安いJAL切符がある、という評判だった。また、インドからだけでなく、 シンガポールからロンドン行きでも、数多く飛んでいる便中、JALはそのうち三本指に入る くらい、廉価が条件を出している、ということも聞いた。 当時、筆者が羽田→バンコク→クアラルンプールの片道切符、10万円相当で、シンガポール →ロンドンの片道切符がらくらくと購入できる、というものだった。そうした廉価な航空会社に JALが入っていた。そうした情報を聞き、まるでJALに騙された思いであった。 ・・ 三十年後の今日、否、今から十数年前とて同様だったが、香港→成田往復便の料金では、 SARSの真っ最中の頃までは、JAL、CATHAY PACIFICが最も高く、新規参入のANAが、 米国勢のUA,NHらと競い、廉価が料金を提示してくれていた。 が、SARSが収まって以来、ANAは料金ではJAL寄りとなってしまった。 尤も、ごく最近、Dragonが加わり、廉価なのを出してくれている。が、Dragon、 UA,NHらのグループと、JAL、CX、ANAらの高価グループという組み分けが出来て しまったようだ。必然的に筆者の利用する便はおのずと決まる。だから、近年、香港→成田間に おけるJALの料金はCXと同様、知らない。 そんな背景がある現在、さて、以下にお見せしよう。 ![]() これはある旅行代理店からの案内である。日系ではない。筆者は2,3年前からこの代理店を 使い始めている。自ら謳うように、32周年。古いのだろう。が、聊かマナーが悪い。 日系でない、ということは敢えて日系の飛行機会社を特別に推奨する立場にはない、ということを 念頭に置いていただきたい。日系の代理店ならば、その逆だ。まずは何はともあれ、日系の 便を推奨するのが一般的だろう。 この代理店からの案内でこうした日系の飛行機便の情報が記載されているのを見るのは、初め てだ。 つまり、この代理店は別に何のゆかりも特別な配慮もなく、ごく自然に目下廉価な料金を提示 している便をこうやって紹介しているだけ、ということに注目する必要があろう。 そうした条件で、筆者が経験した30年前と同様、以前としてJALが、日本の地を経由しな い他国間で、極めて安い切符を提供している、という事実である。 観光旅行となれば、殆どの日本人旅客が利用する便は、JAL、ANAに絞られている。それは 旅行者自身がそう判断するのでなく、団体旅行斡旋の旅行社がそうお膳立てするのであるが、そんな お膳立てであっても、日本語が通じる機内となれば、日本人であれば、よっぽどの変わり者か、何か 目的を持った者以外は、そうした団体旅行斡旋の旅行社の意にまことに沿うのである。が、廉価が売物の 団体旅行だから、年間単位で大手旅行社各社と契約するJAL,ANAらは、一席あたりはかなり 勉強した価格をそうした大手旅行社に提供していることであろう。 が、団体旅行でない観光旅行、及び業務での出張旅行の場合、事情は異なる。 大手企業、役所の場合、料金の多寡にさほど関係なく、旅行者の階級に応じ、ほぼ自動的にJAL, ANAの利用を当然のごとく斡旋してくる。小企業ごときは、トップからの指示で、廉価な便を、と 依頼してくる。 実際、筆者の経験でもあった。かつてある従業員80人足らずのメーカーに縁あっていきなり 営業部長として入社して間もない頃、同社工場現場の不手際により、不良品をデンマークの客先に 出荷してしまった。当然、そのデンマークの客先からクレームが飛んできた。全社幹部をあげて会議の 結果、筆者がそのデンマークに飛び、非を詫び、対策を先方と練ってくる使命を授かった。 その会議の後、トップ自ら筆者のもとに来て、旅費はどのくらいかかるだろうか、と打診があった。 その意図は、出来れば廉価な便を探してもらい、余裕のない会社を考慮して欲しい、という主旨で あった。それで筆者は香港にまず飛び、そこで直行便を探す提案し、一もにも二もなく、それで進行 してほしい、となった。返還以前の香港から大陸のど真ん中をまっすぐ北上し、北京上空を越える頃から 西に進路を変え、それから西へ西へと飛び、モンゴルを跨ぎ、さらに西に進めば、モスクワの南を通り 過ぎて、デンマークのコペンハーゲンに入る行程であった。 これが大企業では思いもつかぬ小企業の実態である。 団体旅行以外の旅客から、それが会社負担であろうがなかろうが、しっかりと高値で切符代を 毟り取っているのが、JAL、そしてSARS以後のANAといえよう。 そして、一歩も日本の地を通過しない、殆どの旅行者は非日本人であろう他国間の航路では、 そうした非日本人旅客には廉価でサービスを提供している、という図式になる。 これが公平か? $3999なる価格は、UA,NHあたりが提供する香港ー成田往復便でも値打ちの 値段だよ。そんな料金で、当地香港から米国往復できるだから。どういう価格構造になっているのか、 JALは。 ■ | |||||||
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