5046  ”ちゃんころ”という語の語源 王老五 05.04.09

 以前にもこの語の由来について、少し触れた。が、中字にあって、日本文字にない漢字が
登場するので、解説がややこしくなり、読者の目にすんなりと入ったかどうか?

 まず最初にお示しするのが、以下である。


 
 でかでかと書いてきたのは、筆者の悪友の一人である。香港人である。60歳を少し出たばか
りであろうか。妙齢の女性が顔をしかめるスラング、俗語を連発してくる友人である。無論、
女性の前では無論控えるほどの常識はまだ保持しているが。

 これは去る二月にあった旧正月時、日本式で申せば、「謹賀新年」の挨拶状である。極めて
乱暴であるが。
 その直後に、「我々の釣魚島に入るな。」と書いている。ご存知、尖閣諸島のことである。
 さらに、「でないと、日本野郎をぶっ倒す。」と脅迫している。

 こんなことを筆者に書くものの、会えば、「おい、どこか按摩屋に行こう。」と気のの置けない男
なのである。筆者とはもう十数年の付き合いである。彼の細君とも十数年前に二度ほど会った
ことがあり、(奇妙なことに、その細君は、米国在住の長男夫婦と同居し、香港に返らないので
ある。香港に残された彼は次男、三男の面倒を、ということになるが、いずれも成人している
ので、それは当たらないだろうが。次男は一年ほど前から本人が勤務している繊維製品の
メーカーの日本市場における売り先に出向みたいな形で、東京は目黒に住んで勤務している。)家族
それぞれ会ったことのある間柄である。

 さて、この彼が書いたこのFax紙中央に注目していただきたい。
 「日本老」と書いてある。が、実際は、「老」の文字でなく、それに人偏がついた字である。
これが日本語で使用されていない。

 筆者が、敢えて「日本の野郎」と置き換えてみた。それに近い意味だ。「日本人」という
ちゃんとした言葉ではない。いささか軽視した表現がこれである。
 これを、当地の広東語では、「ヤップンロウ」に近い発音になる、奴は電話などでしょっちゅうそう
いって悪たれをつく。普通語での発音は、「リーベンラウ」ぐらいか。この「ラウ」とて、早口を聞けば、殆ど
「ロウ」に聞こえる。

 じゃ、我々日本人がそう呼ばれるのであれば、逆に我々日本人が彼らを同じ方式で呼称する
ならば、以下になろう。


 
 発音記号は普通語のそれに拠った。この場合、広東語とて普通語の発音にかなり近い。
 つまり、カタカナでその発音を表わすならば、「チョンクオラウ」あたりであろう。
 広東語であれば、「チョンクオッロウ」となろう。

 さて、これを何度も口に出して発音し、それを次第に早口にいえば、「チョンクオロ」と
なろう。
 さらに、「チョン」をさらになまり、英語のChinaにヒントを得て、「チャン」という発音を
すれば、「チャンクォロ」となり、それがさらに訛っていけば、「ちゃんころ」となろう。
 支那人の姓に「陳」が極めて多い。その「陳」は、普通語では「チェン」という発音になる
が、広東語では、「チャン」である。もう当地香港で道端で石を投げれば、まず「チャン」の
姓の人にあたるのではないか。それくらい多い。つまり、支那人の代名詞みたいなもの。
 そういう背景があって、「チョン」が「チャン」に訛った経緯とて十分にある。

 さらに、以下辞書に当たってみた。これは広東語の辞書でなく、普通語の辞書である。


 
 そう「人偏付き 老」の文字の意味である。
 書いてある、「軽視の意味を含む」と。その通りである。
 つまり、「ちゃんころ」の語源は、「軽視の意を含んだ支那人を呼称する語」といえよう。

 差別語、蔑視の意味にまでに進んでいないようである。             ■





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