4044  奇妙なジェンキンス騒ぎの日本 王老五 04.07.18

 昨日付、South China Morning Post紙に、以下のような小さな記事が目に入った。
(Reuters in Tokyo)

  Deserter heads to Japan for medical aid  が見出しである。このうち、DeserterとJapanの二語が
目に止まったからこの記事に気づいた。でなければ、見逃すところであった。

 本文をみてみよう。

 An ex-US soldier accused of deserting to North Korea will travel to Japan for medical care
tomorrow, but Tokyo is still discussing his custody with Washington.

 こうした欧米の報道はありがたい。冒頭にいきなりずばり要旨を放り込んでくれる。だから、多忙な折は、
こうした最初の文章だけで事足りる。それに引替え、日本の新聞・・・・クイズのごときだ。しかも昨今の
文章、お粗末極まる、5WIHのどれかが欠けている。基本に至っていない。最近の記者諸君らはものを
そう読んでいないのであろう。漫画を除き。。。その上司たるデスクあたりも然り。

 簡単な英語だから解説は不要だろう。
 米軍軍属にあったジェンキンスは、逃亡し、北朝鮮側に亡命した。40年前らしいが、米軍にすれば、
ジェンキンスは犯罪者である。処罰しなければ法治国家としての体面を保てぬ。
 たまたまジェンキンスは日本人女性・曽我という人と夫婦になった。その曽我という女性は気の毒に日本で
いた頃、北朝鮮工作員に拉致された。
 
 客観的事実はそんなところだろう。
 それなのに、いったい日本政府、及び報道機関の入れ込みはどうだい? 常軌を逸しているとはこのこと
ではないか?
 日本政府は、よけいなお節介で米国政府に嘆願し、ジェンキンスの訴追忌避工作している、報道機関は
毎日のように、「曽我さんは・・・・」で始まる見出しが絶えることがない。

 日本政府の行動は、米国に対する内政干渉でないか? よけいなことに時間を潰す余裕はあるのか。
 それよりまだ解決のついていない残りの拉致被害者らの情報収集、そして帰還が先決ではないのか?
 報道機関とて、そうしたことで政府の尻を叩く立場にないのか?

 まったく揃いも揃って、よけいなことで大騒ぎし、肝心の軸を見失っている。
 喩えていうならば、サッカー。まったくのド素人だけでサッカーなるものをさせると、ボールがある
ところに大勢が群がるだけ。グラウンド全体をみれば、砂漠はあちこち。玄人のサッカーは申すまでもなく、
ボールがどこに飛ぼうが、グラウンド全体は均等に選手が位置している。

 今の日本における、否、政府と報道機関だけだろうが、「ジェンキンス騒ぎ」は、そのど素人のサッカー
もどき試合のようだ。一個のボールに皆が群がり、他はまったくお構いなし。
 これが先進国? G7だかG8の会員とは? 恐れ入ったことだな。その資格ないな。

                                      − 完 −





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